化学工場の脱水機更新事例

製造工程排水から発生する無機系汚泥は、凝集処理を行っても固形化しにくいという性質があります。この特性により、スクリュープレス型や多重円板型脱水機では汚泥が十分に捕捉できず、処理水中に汚泥が抜け出てしまう問題が発生していました。​

お客様の工場では、汚泥の発生量自体は製造工程の改善により抑制できていたものの、持続的な安定脱水と設備維持管理の効率向上を同時に実現する必要がありました。特に、日常的なメンテナンスや消耗部品の交換を、外部業者に依頼せず工場内スタッフが自社で実施できる体制の構築が求められていました。​

従来型のスクリュープレスや多重円板型では、無機系汚泥特有の凝集性の低さに対応できず、脱水効率の低下と頻繁なメンテナンスが課題となっていました。​

日本技建のLDC型小型高性能脱水機（ベルトプレス式）は、無機系汚泥の脱水処理にも高い脱水性能を発揮します。当社独自の「IKロンメッシュ」ろ布を採用することで、凝集が難しく固形化しにくい無機系汚泥でも、高効率の脱水ケーキ形成を実現します。​

このIKロンメッシュろ布は、優れた剥離性により汚れの付着が少なく、長期間安定した脱水性能を維持できるのが特徴です。また、シンプルな構造とメカニカルジョイント式のろ布交換機構により、現場作業者の方でも日常的なメンテナンスやベルト交換を容易に行うことができます。​

実際にお客様からは、「自社スタッフでベルト交換ができるため、メンテナンスコストが削減できた」「運用のしやすさが大幅に向上した」との評価をいただいております。汚泥発生量が減少した環境下でも、安定した脱水処理と効率的な設備管理を両立します