ろ布(濾布)とは
ろ布とは、合成繊維、木綿、ガラス繊維などで編み込んだ布、ろ過材のものを指します。液体と固体を分離するために使用されるフィルターの一種として使用されています。ろ布は、多孔質の構造を持ち、液体が通過する際に固体粒子を捕捉することで、清澄な液体を得ることができます。
ろ布の用途
ろ布の用途は非常に広範囲にわたります。
主に製造業ですが、ひとくちに製造業といっても幅広く、食品工場の生産工程や電子部品工場など排水処理が発生するところでは広く使用されています。
布の材質と規格
ろ布は、用途や使用条件に応じてさまざまな材質と規格があります。一般的な材質には以下のものがあります:
・ポリエステル
耐薬品性と耐熱性に優れ、広範な用途に使用されます。
ナイロン
高い引張強度と耐摩耗性を持ち、機械的ストレスが大きい環境に適しています。
・ポリプロピレン
耐化学薬品性が高く、化学工業での使用に適しています。
・綿
天然素材であり、生物分解性が高いため、環境に配慮した用途に適しています。
規格としては、目開きサイズ(μm単位)や布の厚さ、強度などが定められています。これにより、目的に応じたろ布の選定が可能となります。
ろ布の目詰まりを防ぐには
ろ布の目詰まりを防ぐためには、いくつかの対策が必要です:
・ 定期的な洗浄
ろ布を定期的に洗浄することで、目詰まりを防ぎ、長期間使用することができます。
・前処理の実施
ろ過前に大きな固体粒子を除去する前処理を行うことで、ろ布の負担を軽減します。
・ 適切なろ布の選定
処理する液体の特性に応じて、最適な目開きサイズと材質のろ布を選定することが重要です。