なぜ沈殿槽で汚泥浮上が?主な原因を徹底解説
沈殿槽は排水処理設備の中で、最終的な固液分離を行う工程です。しかし、ここでトラブルが発生すると処理水質が大きく悪化し、法令基準を満たせなくなるリスクがあります。主なトラブルとしては「汚泥の沈降不良(バルキング)」や「汚泥の浮上」が挙げられます。
バルキングは活性汚泥が膨化し、沈殿しにくくなる現象で、高BOD負荷や酸素不足、pH異常、水温変化などが主な原因です。一方、汚泥浮上は沈殿槽内で脱窒反応が起こり、窒素ガスが汚泥に付着することで発生します。
沈殿槽の固液分離障害(バルキング・浮上)の症状と影響
沈殿槽でバルキングや浮上が発生すると、処理水中に汚泥が流入し、SS(浮遊物質)濃度の上昇や処理水質の悪化につながります。例えば、沈殿槽の汚泥界面が高くなり汚泥が流出したり、泡が発生して汚泥が浮上するなど、目視でも確認できる症状が現れます。
これらのトラブルは放流水質基準の未達成リスクを高めるため、迅速かつ適切な対応が必要です。
沈殿槽トラブルの現場での調査・分析手法
現場では、以下のような調査・分析が有効です。
- SV(Sludge Volume)測定
曝気槽汚泥の沈降性を確認し、バルキングや浮上の兆候を早期発見。
- 水面観察
沈殿槽の水面で微細気泡や汚泥浮上の有無を確認。
- 水質分析
曝気槽流出液の亜硝酸性窒素(NO2-)や硝酸性窒素(NO3-)濃度を測定し、脱窒反応の有無を把握。
これらの調査により、トラブルの原因を特定し、適切な対策を講じることが可能です。
沈殿槽トラブル改善のための具体的な対策と運転管理のコツ
トラブルの原因が特定できたら、運転条件の調整や薬剤の添加、設備改修などで改善を図ります。例えば、BODやCOD、T-N、T-Pなどの原水条件を正確に把握し、現状の汚泥濃度(MLSS)や曝気出口水質を確認することで、運転管理の最適化が可能です。
一時的な薬剤添加は沈降性の改善に有効ですが、根本的な解決には運転条件の見直しや設備の改修が必要となる場合もあります。
業界ごとに異なる排水処理の課題と最適なソリューション
排水処理の課題は業界によって異なります。例えば、食品工場では高濃度の有機物や塩分、化学工場では特殊な化学物質の流入など、各業界特有の課題があります。
日本技建では、業界ごとの特性を考慮した最適なソリューションを提案。現場の状況に合わせたオーダーメイド対応で、お客様の排水処理を強力にサポートします。



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