食品加工(調味料)向けソリューション

概要
調味料製造工場(味噌・醤油など)から排出される排水は、一般的に有機物負荷(BOD・COD)が高く、変動しやすい塩分濃度、麹カスや大豆・小麦残渣などの微細固形分を多く含むことが多いです。また、発酵工程や生産計画の変動に伴い排水性状も大きく変化します。こうした排水への対応には、処理装置の増設などスムーズな設備運用、省スペース性が求められます。当社のIK汚泥脱水機(LDW型)およびIKスクリーンスキマー(ST型)は、調味料製造業における難処理性排水・汚泥への対応実績も多数あり、独自のIK-ロンメッシュ濾布を活用することでコンパクトかつ高効率な固液分離・脱水処理を実現します。
特徴・求められること
生産量や原料由来によって排水組成が大きく変動しますが、有機物・SS濃度が高い傾向にあります(※参考値:一般的な調味料工場でSS 2,000~8,000mg/L程度、NaCl 3~15%程度が想定されますが、具体的な数値は現場ごとに異なります)。
また、仕込み・排出タイミングにより一時的な高負荷処理が必要なケースや、敷地内には設備設置スペースの制約が多いケースも一般的です。
特に生産シーズンやライン増設時には、従来方式では対応しきれないケースもあり、安定した脱水性能、省スペース性、低コスト運用が求められています。
当社が提供できること
汚泥脱水機

IK汚泥脱水機(LDW型)は、難ろ過性の調味料系汚泥でも安定して脱水できる独自のIK-ロンメッシュ濾布を採用しています。この濾布は毛細管作用や復元性を持つナイロン植毛構造で、目詰まりが少なく、ケーキ剥離性・水透過性にも優れています。
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自動再生機能付きスクリーン

ST型スクリーンスキマーも、3種のナイロン植毛構造で従来スクリーンでは捕捉できなかった微細粒子や粘液質SSを効率除去します。これら全てがSUS304の高耐食仕様で、省電力・自動再生機能も搭載、最大50㎡/Hの高処理能力を実現します。
これにより、従来は脱水・固形化が難しかった食品系および調味料汚泥も、含水率75~83%(都市下水で59~70%)まで安定脱水が可能です。処理能力は60~300 DS-kg/m²・hr、凝集剤の最適添加(食品系0.7~1.3%)維持も容易。さらに、二段ろ過+圧搾による工程をコンパクトに集約した設計で、大幅な省スペース・省コスト導入が可能です。現場でのベルトや濾布の交換・メンテナンスも容易です。
この結果、省スペース化と維持コスト低減を両立しつつ、変動する排水性状や処理負荷にも柔軟に対応できます。既存設備の約1/3以下の設置スペース、基礎工事不要で初期コストも半減できた導入事例もあり、現場の自主管理・安定運転を可能にします。排水・生産変動に合わせた最適運転や個別設計のサポートで、調味料工場の多様な工程・時期に合わせた高品質な排水処理環境を実現します。
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